里親から里子への児童虐待(里親と養子縁組の違い)
■里親制度は、一生家族でいられる養子縁組制度とは違います。
○里親家庭は、家族が一時的な危機的状況にあるとき、一定期間、家庭崩壊の防止と子どもの
家庭復帰(家族再統合)とを目標にして、子どもに代替的家庭養育を保障する制度です。
(一緒に暮らせない実親と実子を、また一緒に暮らせる日まで、お子様をお預かりしサポートする制度です。
児童養護施設での18歳までの措置を一般家庭で行っているものと考えてください。
里親には賃金としての里親手当て、児童には養育費が出され、、その他さまざまな援助・免除が受けられます)
・児童は18歳までの間に実親が養育可能になった場合、実親の元に帰ります
・また18歳以降は里親の養育措置は解除されるので、実親の元に帰るか自立します。


〇特別養子縁組においては、虐待などの場合は実親の同意を必要としないことから、養子縁組は当初から
虐待された子供の救済に使われることが予定されています。
養子縁組は、実親の意思に反していても、子ども本人の意思で行うことができる、他にない制度です。
・年齢に縛られず、親子関係を継続していきます。

(一部、『子どもの虐待防止・法的実務マニュアル』日本弁護士連合会子どもの権利委員会より抜粋 )

*全国社会福祉協議会編集の「新 保育士養成講座 第5集 社会的養護」の
第3章にて「養子縁組と養育里親の比較」として表が掲載されました。





普通養子 特別養子 養育里親
実親 実親の同意 ・15歳以上は実親の同意は不要
・15歳未満の子が養子となる場合は、法定代理人が代わって承諾

( 民法797)
・実親の同意が必要
ただし、父母による虐待、悪意の遺棄。
これらの場合には、実父母の同意は不要
(民法817条の6)
「養子縁組」でなく「養育家庭」ですが、里子になる子の親の同意が必要。

親子関係 実親との親子関係は継続 実親との親子関係は終了。
実親との間に発生していた相続権、養育・扶養義務も消滅
(民法817の9)
実親との親子関係は継続

養親 年齢 養育者の年齢が成年であること
(民法792)
※成年擬制は除く。
養育者の年齢が成年であり、一方が25歳以上であること
(民法817の4)
申込者の年齢が25歳以上、65歳未満であること
配偶者 婚姻していなくてもよい。 婚姻していて配偶者がいる人
(民法817の3)
一定の条件を満たせば独身者でも可能。
特別な資格は必要ない。
親子関係 養親子関係
(戸籍上の扱いは「養子」と表記。養子になった子の続柄の欄には「養子」と記載され、実父母の氏名と、養父母の氏名が)
実親子関係に準じた関係
(戸籍上の扱いは「実子」と同じく表記)
戸籍謄本にも実親の名前は載らない。
戸籍は別。
子は実親の戸籍に入ったままで、単に「委託」なので養育者との戸籍上の親子関係は発生しない

住民票の移動はできます。そのときの続柄は「縁故者」または「同居人」

児童の年齢が18歳以上で、措置解除になり養育義務はなくなります。
家庭裁判所にて関係の解消をしない限り、一生親子関係が続きます。 原則的に親子関係の解消はできません。
一生親子関係が続きます。
児童が18歳で養育関係の解除になります。



年齢 養子になる人が、養親よりも年上ではないこと 家庭裁判所に対する特別養子縁組の請求のときに原則6歳未満であること。
(民法817の5)
ただし、6歳以上でも、8歳未満で6歳になる前から養親に監護されている場合であれば差し支えありません。
乳児〜18歳未満の児童を「委託」

〔18歳以上措置解除・延長は20歳まで〕
成立条件 当事者の合意と市区町村役場に届け出をすることによって、法律上の親子関係が形成されます。
家庭裁判所の審判によって、親子関係が形成され、その後届出をします。 児童相談所からの委託により養育関係の成立
変更されます 変更されます 変更されません
関係の解消 協議離縁 市区町村役場に離縁届を提出します。

・調停、審判、裁判 家庭裁判所に申し立て、その後、市区町村役場に届け出ます。 
※ただし、裁判で離縁が認められるのは、次の場合のみです。

・他の一方から悪意で遺棄されたとき。

・他の一方の生死が3年以上不明なとき。

・その他、縁組を継続し難い重大な事由があるとき。

原則として離縁は不可。
ただし、裁判所の判断があれば認められます。

次の場合は、家庭裁判所の審判によって縁組を解消することができます。

・ 養親による虐待や悪意の遺棄など、養子の利益にならない場合

・ 養子の実父母が養子を監護することができる場合

児童相談所と相談後、養育関係解除。
手当て なし なし 養育里親で
1人目月々75,000円。
2人目以降月々36,000円
養育費 なし なし 一人につき月々約50,000円
                 

                              ■簡単な図解■
「親」とついてしまうため、里親と養子縁組を混同しがちですが、里親制度には実際の親子関係は
発生しません。




*とても簡単に図解説明したものです。
 詳細はそれぞれの項目をご覧いただければと思います。
*情報についてはできるだけ正確を期しますが、間違いが含まれる場合があります。
  ご指摘をいただければ、可能な範囲で修正いたしますので、
  掲示板にてソースつきで情報提供などございましたら、よろしくお願いいたします。

里子を養子にする(したい)場合
里親子関係でも、普通の養子縁組と変わりなく手続きが必要になります。
(15歳未満は、実親または法定代理人の承諾が必要。その後家庭裁判所の審判になります。)
詳しいことなどは、よく児童相談所にご相談ください。



 普通養子縁組
未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可が必要となります。
養子と実親との間の遺産相続や扶養義務などの法律関係はそのまま残ります。
戸籍の続柄は「養子」と記載されます。15歳未満の養子縁組については、
親権者の承諾が必要になりますが、15歳以上の場合には、本人の意思表示により
養子縁組が可能です。

 特別養子縁組
委託された子どもが6歳未満で、原則として実親が同意している場合で、養親との親子関係を新たに結び、
かつ実親との親子関係を解消することが子どもにとって有益であると家庭裁判所が認めた場合に成立します。
戸籍の続柄には「子」と記載されます。特別養子縁組は普通養子縁組と違い、一旦成立しますと原則として
離縁はできません。
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〔特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。
ただし、
父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄
その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない。〕

・父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合が挙げられており、
これらの場合には、実父母の同意は不要とされています。
(民法817条の6)

・普通養子縁組の場合には、15歳以上の場合は実父母の同意は不要です。
養子となる者が満15歳未満であるときには、その法定代理人が縁組の承諾。
(民法797条:代諾縁組)
*法廷代理人とは、児童の実親に代わって、その親の兄弟や親戚などが後見人などになっている場合です。
この場合、15歳以下の場合、児童の血縁者の同意が必要です。



第二節 養子

第一款 縁組の要件

第七百九十二条  成年に達した者は、養子をすることができる。

第七百九十三条  尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。

第七百九十四条  後見人が被後見人(未成年被後見人及び成年被後見人をいう。以下同じ。)を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。後見人の任務が終了した後、まだ管理の計算が終わらない間も、同様である。

第七百九十五条  配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。

第七百九十六条  配偶者のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得なければならない。ただし、配偶者とともに縁組をする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。

第七百九十七条  養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わつて、縁組の承諾をすることができる。
A 法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。

第七百九十八条  未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。但し、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。

第七百九十九条  第七百三十八条及び第七百三十九条の規定は、縁組にこれを準用する。

第八百条  縁組の届出は、その縁組が第七百九十二条乃至前条の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。

第八百一条  外国に在る日本人間で縁組をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。この場合には、第七百三十九条及び前条の規定を準用する。
     
第二款 縁組の無効及び取消

第八百二条  縁組は左の場合に限り、無効とする。
一  人違その他の事由によつて当事者間に縁組をする意思がないとき。
二  当事者が縁組の届出をしないとき。但し、その届出が第七百三十九条第二項に掲げる条件を欠くだけであるときは、縁組は、これがために、その効力を妨げられることがない。

第八百三条  縁組は、第八百四条乃至第八百八条の規定によらなければ、これを取り消すことができない。

第八百四条  第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、養親が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第八百五条  第七百九十三条の規定に違反した縁組は、各当事者又はその親族から、その取消を裁判所に請求することができる。

第八百六条  第七百九十四条の規定に違反した縁組は、養子又はその実方の親族から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、管理の計算が終わつた後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない。
A  追認は、養子が、成年に達し、又は能力を回復した後、これをしなければ、その効力がない。
B  養子が、成年に達せず、又は能力を回復しない間に、管理の計算が終わつた場合には、第一項但書の期間は、養子が、成年に達し、又は能力を回復した時から、これを起算する。

第八百六条の二  第七百九十六条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が、縁組を知つた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。
A  詐欺又は強迫によつて第七百九十六条の同意をした者は、その縁組の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第八百六条の三  第七百九十七条第二項の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が追認をしたとき、又は養子が十五歳に達した後六箇月を経過し、若しくは追認をしたときは、この限りでない。
A  前条第二項の規定は、詐欺又は強迫によつて第七百九十七条第二項の同意をした者にこれを準用する。

第八百七条  第七百九十八条の規定に違反した縁組は、養子、その実方の親族又は養子に代わつて縁組の承諾をした者から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、養子が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

第八百八条  第七百四十七条及び第七百四十八条の規定は、縁組にこれを準用する。但し、第七百四十七条第二項の期間は、これを六箇月とする。
A 第七百六十九条及び第八百十六条の規定は、縁組の取消にこれを準用する。

第三款 縁組の効力

第八百九条  養子は、縁組の日から、養親の嫡出子たる身分を取得する。
第八百十条  養子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によつて氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。
     
第四款 離縁

第八百十一条  縁組の当事者は、その協議で、離縁をすることができる。
A  養子が十五歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でこれをする。
B  前項の場合において、養子の父母が離婚しているときは、その協議で、その一方を養子の離縁後にその親権者となるべき者と定めなければならない。
C  前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、前項の父若しくは母又は養親の請求によつて、協議に代わる審判をすることができる。
D 第二項の法定代理人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、養子の親族その他の利害関係人の請求によつて、養子の離縁後にその未成年後見人となるべき者を選任する。
E 縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。

第八百十一条の二  養親が夫婦である場合において未成年者と離縁をするには、夫婦がともにしなければならない。ただし、夫婦の一方がその意思を表示することができないときは、この限りでない。

第八百十二条  第七百三十八条、第七百三十九条、第七百四十七条及び第八百八条第一項但書の規定は、協議上の離縁にこれを準用する。

第八百十三条  離縁の届出は、その離縁が第七百三十九条第二項、第八百十一条及び第八百十一条の二の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。
A  離縁の届出が前項の規定に違反して受理されたときでも、離縁は、これがために、その効力を妨げられることがない。

第八百十四条  縁組の当事者の一方は、次の場合に限り、離縁の訴えを提起することができる。
一  他の一方から悪意で遺棄されたとき。
二  他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。
三  その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。
A  第七百七十条第二項の規定は、前項第一号及び第二号の場合にこれを準用する。

第八百十五条  養子が満十五歳に達しない間は、第八百十一条の規定によつて養親と離縁の協議をすることができる者から、又はこれに対して、離縁の訴を提起することができる。

第八百十六条  養子は、離縁によつて縁組前の氏に復する。ただし、配偶者とともに養子をした養親の一方のみと離縁をした場合は、この限りでない。
A 縁組の日から七年を経過した後に前項の規定によつて縁組前の氏に復した者は、離縁の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによつて、離縁の際に称していた氏を称することができる。

第八百十七条  第七百六十九条の規定は、離縁にこれを準用する。



第五款 特別養子

第八百十七条の二  家庭裁判所は、次条から第八百十七条の七までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。
A  前項に規定する請求をするには、第七百九十四条又は第七百九十八条の許可を得ることを要しない。

第八百十七条の三  養親となる者は、配偶者のある者でなければならない。
A 夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは、養親となることができない。ただし、夫婦の一方が他の一方の嫡出である子(特別養子縁組以外の縁組による養子を除く。)の養親となる場合は、この限りでない。

第八百十七条の四  二十五歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合においても、その者が二十歳に達しているときは、この限りでない。

第八百十七条の五  第八百十七条の二に規定する請求の時に六歳に達している者は、養子となることができない。ただし、その者が八歳未満であつて六歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合は、この限りでない。

第八百十七条の六  特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。ただし、父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない。

第八百十七条の七  特別養子縁組は、父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、これを成立させるものとする。

第八百十七条の八  特別養子縁組を成立させるには、養親となる者が養子となる者を六箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならない。
A 前項の期間は、第八百十七条の二に規定する請求の時から起算する。ただし、その請求前の監護の状況が明らかであるときは、この限りでない。

第八百十七条の九  養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によつて終了する。ただし、第八百十七条の三第二項ただし書に規定する他の一方及びその血族との親族関係については、この限りでない。

第八百十七条の十  次の各号のいずれにも該当する場合において、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により、特別養子縁組の当事者を離縁させることができる。
一  養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること。
二  実父母が相当の監護をすることができること。
A  離縁は、前項の規定による場合のほか、これをすることができない。

第八百十七条の十一  養子と実父母及びその血族との間においては、離縁の日から、特別養子縁組によつて終了した親族関係と同一の親族関係を生ずる



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